まっちゃん部長日記@即席“ラグ女合唱団”でチームひとつに
- nittaidai
- 10月26日
- 読了時間: 3分
夢のような学生チームだなとつくづく思う。日本体育大学ラグビー部女子。チームビルディングの一環として、秋空の下、バーベキュー大会が開かれ、全部員で合唱も響かせた。大自然に咲く野の花のように、清らかでまっすぐな歌声で。

10月23日、木曜の昼間。日体大の健志台キャンパスから自転車で約10分。上り坂をシャカリキにペダルを踏めば、「こどもの国」に到着する。1965年に開園した子どものあそび場。白鳥がゆるゆる流れる湖の奥にバーベキュー会場がある。
そこに日体大ラグビー女子、30数人が集まった。古賀千尋監督がいろんなお肉を配り、部員たちがセロリなどの野菜を小さく切っていく。炭火でお肉を焼きながら、わいわいガヤガヤ、盛り上がる。あちらこちらで笑い声が響く。1年生も2年生も3年生も、そして4年生もごちゃごちゃになって話がはずむのだった。

◆森に響く歌声「涙の数だけ強くなれるよ~♪」
ハイライトが、即席“ラグ女合唱団”の歌だった。
白いTシャツを着こみ、バーベキュー会場から隣の小高い丘に移動した。まるで森のステージ。やらかい秋の陽射しに照らされて、一帯は優雅な雰囲気に包まれた。
指揮者役が両手をあげる。
「涙の数だけ強くなれるよ~♪
アスファルトに咲く 花のように~♪」
そう、岡本真夜の名曲『TOMORROW』だった。時にはからだを一緒に揺らし、時には右手をゆらゆら振りながら、歌声を流していく。グラウンドでの厳しい練習の時とは違い、やわらかいみんなの笑顔が印象に残る。
「明日は来るよ どんな時も~♪
明日は来るよ 君のためにも~♪」

◆古賀監督「私の予想をはるかに超える出来」
「ブラボー! ブラボー!」。おっさん部長はつい、大声を張り上げた。古賀監督も「素晴らしい出来ですね」と言葉に実感をこめた。
「2、3週間、練習が終わった後、みんなで歌の練習を一生懸命にしていました。それがどのように仕上がるか楽しみだったんですけど、私の予想をはるかに超える出来でした。最後に、少し間違ったところが、“らしく”てよかったですね」
長野・菅平高原の夏合宿はほとんど1~3年生でおこなった。向來桜子キャプテンら4年生が日本代表遠征や、教育実習でかけていたからだった。もうじき、15人制ラグビーの公式戦がはじまる。古賀監督が言葉を足す。
「4年生らがチームに合流するタイミングだったので、チームがひとつになれるようなことをやろうよとなったのです」
それが、この合唱だった。これまでダンス大会をやったことはあったけれど、合唱団結成は初めてのことだった。3年生の元気印、西村咲都希さんの発案だった。
この合唱の発表会もだが、練習における互いのやりとりがチームの絆を強くしていっただろう。ワンチームである。
日体大OGの堤ほの花さん(株式会社ディックソリューションエンジニアリング)も、合唱を聞いて、拍手をおくった。こう、言った。
「学生が自分たちで考えて、しっかりやってくれました。すごくいい雰囲気で終われたので、とてもいいチームビルディングになったと思います」
◆向來主将「すごく楽しかった」
向來キャプテンはこうだ。
「練習後の合唱練習でお互いにしゃべる機会が増えました。違う学年の部員ともたくさん交流する機会ができたので、すごくいい企画だったのかなと思います。私は(日本代表遠征で)4年間、菅平にいけなかったので、とてもいい合唱の練習時間でした。すごく楽しかったです」
青春バンザイである。僕は心で叫んだのでした。
おいしいお肉とハートフルな合唱、ごちそうさまでした!
(記事&写真 松瀬学)



