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まっちゃん部長日記

まっちゃん部長日記@パリ五輪壮行会


 ◆日体大所属の堤ほの花さんも抱負

 花の都でサクラを咲かせるゾー。7月8日、パリオリンピックに出場するラグビー(7人制)の日本代表男女選手の壮行会が都内のホテルで行われ、日体大ラグビー部に所属する堤ほの花さん(OG=ディックソリューションエンジニアリング)らが出席。ココロときめくチャレンジに、「パリの大舞台でサクラを咲かせてきます。ニッタイ魂で」と抱負を口にしました。


堤 親子


 ◆五輪代表はわれらの誇り

 壮行会には、代表選手の所属チームの関係者や家族、スポンサーなど約300人が出席しました。堤さんの父親やディックソリューションエンジニアリングの会長、社長も来られ、日本代表選手を激励されていました。やはりオリンピックは違います。ラグビーを知らない人からも注目を集めます。堤さんらは、わが日体大の誇りです。尊敬の念を禁じ得ません。

 日体大のラグビー部OGでは、今春に卒業したばかりの松田凛日さん(東京山九フェニックス)ほか、日本代表主将の平野優芽さん(ながとブルーエンジェルス)、田中笑伊さん(ながとブルーエンジェルス)もいます。バックアップメンバーには、大竹風美子さん(東京山九フェニックス)も。これって、すごく誇らしいですね。


 

 ◆松田凛日さんはヒマワリのごとき笑顔

 松田凛日さんは、ヒマワリのごとき笑顔でした。前回の東京オリンピックでは代表に選ばれながら負傷離脱で試合には出場できませんでした。だからでしょうか、「ほんとうに4年に一度の大会なので楽しんでやってきます」と声を弾ませます。松田さんの父親(元日本代表)のほうが緊張気味でした。


 ◆主将の平野優芽さん「3年間の集大成。サクラセブンズらしいひたむきなラグビーを」

 壮行会の最後、主将の平野優芽さんが決意表明をしました。スポーツは歴史です。みんな、歴史を背負って試合に挑みます。

 「東京で悔しい思いをした仲間もいれば、新しいメンバーもいます。ここに立っているメンバーだけでなく、これまで代表となってきたサクラセブンズ全員で世界に勝つ強いチームをつくってきました。この3年間の集大成をパリの地でしっかり発揮し、サクラセブンズらしい、ひたむきなラグビーを披露できるよう頑張ってきたいと思います」

 会場から万雷の拍手が巻き起こりました。

 平野さんはひと呼吸おき、マイクに叫びました。

 「パリでも応援、よろしく、お願いします」



 いざ、パリへ。

 日本代表女子は7月28日、29日と1次リーグを戦い、30日に決勝トーナメント&順位決定戦にいどむ。パリ五輪は12カ国が出場し、日本はC組で開催国フランス、米国、ブラジルと戦う。

                                    (松瀬学)


 
 

まっちゃん部長日記@Tシャツ贈呈式


 ◆特性Tシャツ50着をプレゼント

 ラグビー好きー。季節外れのサンタクロースがラグビー場にやってきました。日体大ラグビー部女子のスポンサー、有名な工具専門店『ファクトリーギア』の髙野倉匡人代表取締役社長です。赤い服ではなく、キレイなスカイブルーのTシャツ姿で。5月31日。日体大健志台キャンパス。日体大ラグビー部のためにつくった特製Tシャツをどんと50着、女子部員たちにプレゼントしてくれたのです。


 日体大チームカラーのスカイブルー(群青色)のTシャツの右肩袖には白色のユニコーンの図柄、左肩袖には白字で「工具好き」、そして胸には白字ででかく「ラグビー好き」と走り書きしてあります。実はこれ、髙野倉社長の部員たちへのエールが込められているのです。「ほんとうに好きでラグビーをやってほしいなということです」と説明された。

「強豪チームのプレーヤーになると、自分が試合に出るためとか、勝負に勝つためみたいなことが強くなるけれど、もともとは、みんなラグビーを好きだったということなんです。そういうピュアな気持ちを忘れずにラグビーをやることがすごく重要ではないかと思うんです」


◆ニッタイらしい色合い

 この日の練習前のTシャツ贈呈式。世田谷キャンパスで4限目の授業があった部員はまだラグビー場にはきてなかったけれど、集まった女子部員たちはさっそくTシャツを羽織り、大はしゃぎでした。すごくうれしそうで。


 部員たちからは、感謝の思いをこめた寄せ書きのTシャツが贈られました。Tシャツを着た古賀千尋監督も楽しそうでした。「Tシャツの色合いがニッタイらしくて、明るく、前向きな気持ちになりますね」と声を弾ませたのです。

 おっさんも、やさしいスカイブルーのTシャツを着てみれば、あら摩訶不思議、ラグビー少年のごとく、ワクワク、ドキドキ、心が躍り出したのでした。髙野倉社長、ありがとうございました。


                                  (松瀬学)



 
 

まっちゃん部長日記➂7人制太陽生命シリーズ鈴鹿大会


 “ニッタイ”のラグビーには夢がある。学生らしく、全員でつないで走って、ひたむきにタックルする。『太陽生命ウィメンズシリーズセブンズシリーズ』第3戦、鈴鹿大会の準々決勝。まだ成長途上の日体大ユニコーンズが、強豪の横浜TKMを21-12で破る番狂わせを演じ、スタンドのラグビーファンを沸かせた。

 新緑のにおい漂う三重交通Gスポーツの杜鈴鹿サッカー・ラグビー場だった。まさに「チーム」は「個」より強し、である。ラグビーにおいて「ひたむきさ」とはみんなの宝物なのだった。


 

 ◆結束のラベンダー体操

 

 GW(ゴールデンウィークならぬ、がんばるウィーク)の最終日の6日である。朝。日体大はアップ場で、大学の授業でよくやる『ラベンダー体操』をみんなで一緒にやった。この体操は笑顔で踊ることがポイント。一緒にぴょんぴょん、一緒にのびのび、リズムにのって一緒に屈伸する。主将の樋口真央が、「疲労をとるのにはちょうどいい体操なんです」と楽しそうに教えてくれた。

 「北九州大会の2日目の第1試合目にみんなのからだが動いていなかったので、何か工夫して柔軟体操をすることにしたんです。で、“ニッタイなら、ラベンダー体操でしょ”って。みんなで信頼深めて、もうひとつになってやるしかないっていう気持ちになるんです」

 

 ◆気力充実の試合入場

 

 準々決勝は午前10時過ぎのキックオフだった。相手が、前日の1次リーグで完敗(●0-17)した横浜TKMで、今季は3戦全敗と圧倒されていた。でも、この試合の選手入場の際、日体大のマインドセットは相手をしのいでいた。そう見えた。通路で並んでいる時からひと固まりとなり、気迫がみなぎっている。気力充実。「これはイケるかも」と感じたものだ。


 

 ◆樋口主将「チームがひとつになって挑んで勝ち切れました」

 

 開始直後、ハンドリングエラーから相手ボールのスクラムを組まれ、先制トライを許した。だが、すかさず反撃。敵ゴール前の5メートルスクラムから高橋夏未選手が長いパスを1年生の逸材、谷山三菜子選手に送り、谷山がディフェンスラインを外に少し引っ張りながら、タテに切り込んできた畑田桜子選手にパス。畑田選手がハンドオフでタックラーをはじき飛ばして、中央に飛び込んだ。

 谷山のドロップゴールも決まって、あっさり逆転した。その後は、ディフェンスが「面」となって相手の攻撃をよくしのいだ。攻めては、グラウンドを大きく広く使って、ボールを継続してつないでいった。

 風上の後半1分過ぎ、ラックの左サイドを高橋夏未選手が突いて、ハンドオフしながら、いいタイミングで樋口主将につなぎ、その主将が約60メートルを走り切った。さらに5分後、今度は高橋夏未選手が約50メートルを駆け抜けてトライした。



 勝利を呼んだ隠れたファインプレーは、後半の中盤だった。畑田桜子だ。懸命の戻りから、元ニュージーランド代表の相手エース、アカニシ・ソコイワサをゴール直前で倒した執念のタックルはいぶし銀の輝きを放った。

 21-12でノーサイド。からだを張った樋口主将のヒタイには真っ赤な擦り傷の跡があった。「ははは。頭、ぶつけました」と笑って、主将は言葉に実感をこめた。「チームがひとつになって挑んで勝ち切れました」と。


 

 ◆保護者も感激「娘の成長に驚かされます」

 

 番狂わせに観客席も興奮気味だった。とくに日体大の保護者は濃紺と白色のダンガラ模様の小旗を打ち鳴らしながら喜んだ。

 三重が地元となる樋口主将の父親は、「娘たちの日々の成長には驚かされます」と感激顔だった。「ここぞという時の結束力、チームの底力がすごい。(自分の)地元でこんな試合をやらせてもらえるのはしあわせですね」

 梅津悠月選手の応援に山形から母親と駆け付けた父親は、ケガから復帰したばかりの頑張り屋を気遣いながらこうエールを送った。

 「心配です。でも、ラグビーはチームプレーだから、からだが壊れても、精一杯走ってほしいです」

 

 ◆“ねえさんスキル”でディフェンス奮闘

 

 セブンズの大会はハードである。準々決勝の2時間半後に準決勝を戦う。日体大はここで、強力外国人を主軸とした東京山九フェニックスに7-31で完敗した。

 気落ちしている余裕はない。その2時間後、日体大は3位決定戦で地元の強豪・三重パ―ルズと戦った。ここも強力な外国人選手を擁している。

 日体大はとくにディフェンスでがんばった。日本代表の先輩、堤ほのか選手の堅いディフェンスの仕方を研究して、束になってエースのケニア出身、ジャネット・オケロをうまく抑えていた。古賀千尋監督の言葉を借りると、「ねえさん(堤選手)スキル」というらしい。



 古賀監督の述懐。

 「ディフェンスがよかったですね。ねえさんの動きをみんなで研究して、それが生きていました」

 勝負のアヤをいえば、前半の終了間際の攻防だった。スコアは7-7の同点。両チームともトライをもうひとつ、ほしい。意地と意地。プライドとプライドがぶつかる。

 PKをもらっても、相手のボールを奪取しても、ゲームを切らず、攻め続ける。電光掲示の数字はもう、10分(通常はハーフタイム7分)を過ぎていた。最後、タックルをはずされ、オケロにトライを許した。

 

◆成長示した2年生の高橋夢来選手、1年生の谷山三菜子選手「おもしろいです」

 

 これで勝負の流れはほぼ決まった。後半にも2トライを奪われ、7-24で屈した。それでも、みんなからだを張った。とくに、向來桜子選手(3年)、成長を示した高橋夢来(ゆらら)選手(2年)のがんばりは見る者に感動を与えただろう。

 加えて、新1年生の谷山三菜子選手(佐賀工業高卒)の奮闘である。ラグビーセンス、才能は文句なしだ。試合後、大学の試合はどうですか?と聞けば、「おもしろいです」と表情がパッと明るくなった。

 「先輩たちがやさしくて、だいぶ、チームになれてこられて、自分のプレーも少しずつ出すことができてきていますから。もっとチームに貢献できるようなプレーが、アタックでも、ディフェンスでもできるよう、もっと頑張りたい。とくに前に出る推進力をつけていきたいなと思います」


◆古賀監督「大満足です」

 

 グラウンドの隅の芝に日体大の選手たちが車座になって座り込んでいる。さっそく試合直後のミーティングがはじまった。選手同士で、いいところ、改善すべきところを言い合う。未来の栄光のために。

 樋口主将は言った。

 「チームの成長を実感している部分はあるんですけれど、結果につながっていませんから…。次は優勝して、みんなで表彰台にのぼりたいです」

 古賀監督はといえば、大会を総括する口調が明るかった。「大満足です」と笑った。

 「そういうと、ちょっと問題あるかもしれませんけど…。最後も、成長を感じられた試合でした。大会を通し、アタックはハンドリングエラーが多かったですけれど、ディフェンスにはニッタイらしさが出たと思います。とくに高橋夢来ら、これまでリザーブだった選手が成長しました。それがうれしい」

 鈴鹿からの帰途。古賀監督より、こんな言葉をLINEでもらった。

 「少しずつでも成長している選手たちを誇らしく思っています。最終戦(花園大会)、頑張ります」

 

◆夢のカケラを集めて

 

 ところで、試合後の選手たちの言葉を聞けば、時折、自分の大学時代の熱を思い出すことがある。保護者の方からこう、尋ねられたことがある。いつもロッカールームの外で何をしているのでしょうか、と。

 僕は東京ディズニーランドのカストーディアルキャスト(清掃担当スタッフ)を真似て確かこう、応えたのだった。

 はい。若者の夢のカケラを集めています、と。

                               (松瀬 学)



 
 

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