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まっちゃん部長日記

まっちゃん部長日記@太陽生命女子セブンズ花園大会


 炎暑の夏、アツいアツい死闘がつづく。7人制女子ラグビーの年間王者を決める太陽生命女子セブンズシリーズの第3戦・花園大会。大会名にふさわしくギラギラ太陽が照り付けるなか、日本体育大学は学生らしく走り回ったけれど、残念無念、燃え尽きた。6位に終わった。

 「“選手がかわいそう”としか、言葉が出てきません」と、日体大の古賀千尋監督は漏らした。言葉に滋味がにじむ。

 「(選手は)ほんとうに疲れていますよね。みんな疲労困憊でしょ。ほとんど熱中症ですよ」

 グッド・ジョブ! ほんと、よくがんばった。強い陽射しで荒れた芝生。気力を振り絞った選手。汗だくで声を枯らした保護者とノンメンバー。熱中症で倒れたベテランカメラマン。唐突ながら、ここで一句。

 <女子ラグビー 見てるこちらも 熱中症>


 

 ◆怒とうの攻めも相手ディフェンスちぎれず

 

 8月3日。東大阪市・花園ラグビー場。日体大にとっての大会最後の試合は、午後4時過ぎキックオフの5位決定戦だった。相手は、横河武蔵野アルテミ・スターズ。



 実は日体大は九州大会同様、熱中症で主力がひとり、欠場さざるをえなかった。スタンドでは汗だくの保護者、ノンメンバーが濃紺と薄いブルー横縞の日体大の小旗を打ち鳴らす。気温が34度。大声がうだる暑さを吹き飛ばす。

 「いけ、いけ、ニッタイダイ!」

 「最後に勝つのは、ニッタイダイ!」

 「やるか! やるかっ!」



 あえて勝負のアヤを探せば、序盤の攻防だっただろう。日体大は立ち上がり、攻めていった。大きく右に左にボールを回し、横河ディフェンスを揺さぶった。でも、ちぎれない。右オープンに回して、島本星凛(きらり)が右ライン際を疾走する。あと1メートル、結束のタックルに阻まれ、ゴールラインには届かない。

 ターンオーバー(攻守逆転)を許し、一気に反撃を許した。でも、島本がスティール(旧ジャッカル)を仕掛けてペネルティーをもぎとる。頑張り屋の松田奈菜実が力強いランをみせる。エース格の谷山三奈子が巧みなスクリューパスでつなぐ。でも、日体大は敵陣深くに攻め込んで痛恨のノックオン。

 横河に一気に70㍍ほど走られて、先制トライを奪われた。松田が懸命に追いかけたけれど及ばなかった。でも、最後まであきらめない姿勢に心を打たれた。

 

◆持田ゲーム主将「取れるところで取り切れなかった」

 

 結局、日体大は0-12で敗れた。ノートライ。古賀監督はさばさばした口調で続けた。

「相手のディフェンスが素晴らしかった。最後までちぎれなかったから。逆にこちらはハンドリングエラーが多かった。チャンスの場面でエラーを繰り返してしまいました」

 暑さのせいだろう、日体大の持ち味のプレーの精度が鈍っていた。そう見えた。勝負どころのしぶとさがこの日は影を潜めた。

 ただひとり、5位決定戦でフル出場した持田音帆莉(ねおり)ゲームキャプテンは試合後、こう悔しがった。

 「取れるところで取り切れなかった自分たちの甘さが出ました。もう暑さでからだもココロもぼろぼろですね。花園が思った以上に暑すぎて…」



 

◆北海道バーバリアンズ戦。あきらめない。ロスタイム齋藤が意地のトライ。

 

 学生チームはまだ、成長途上である。

 毎大会、毎試合、経験を積みながら学んでいく。

 持田は言った。

 「チーム13人、総力戦で戦えることがわかりました。今回もシニアの大人の方々からたくさん学びを得られたので、一度、チームに持ち帰って分析して、どう改善して戦うかを考えて、次(札幌大会)は頑張りたいと思います」

 そういえば、花園大会前には、学生だけで心理セミナーを受講し、スロースタートの改善につとめたそうだ。早い時間帯の1試合目で負けることがあったけれど、マインドセット(心構え)を意識することで持ち味を発揮することができた。

 大会1日目は、午前9時過ぎキックオフの北海道バーバリアンズ戦には21-12で快勝した。2試合目の躍進のナナイロプリズム福岡には17-21で惜敗。3試合目の追手門学院大学ビーナスには24-19で勝利した。2勝1敗で準々決勝へ。

 8月3日の午前9時過ぎからの準々決勝は、ナナイロプリズムとの再戦となったが、12-22で雪辱を果たすことはできなかった。

 髙橋夢来が先制トライを決めたが、日体大OGの永田花菜に2トライを奪われて、逆転された。後半はフィジー出身のレアピ・ウルニサウにディフェンスを壊され、2トライを献上した。ただ、あきらめない。

 ノーサイドのホーンが鳴ったあとも、日体大は攻め続け、最後は橋本佳乃が右手をぐいと伸ばしてボールをインゴールにたたきつけた。意地は見せた。

 日体大はあきらめないのだ。5-8位決定戦に回った日体大は初戦でまたも北海道バーバリアンズと対戦。1点ビハインドの日体大はロスタイム、つなぎにつないで、齋藤紗葉(すずは)が左隅に飛び込んだ。掲示板の時計は「8:08」だった。ナイストライ! 感激屋のおっさんはそう、心で叫んだ。

 松田が、左隅の難しい位置からのドロップキックを蹴り込んで、28-22としたのだった。そして、5位決定戦へ。

 

◆堤ほのか「学生らしくがんばって優勝で締めくくりたい」

 

 いつも陽気な齋藤(関東学院六浦高卒)はまだ19歳、ピカピカの1年生。

 「えっと。暑くて、結構、体力失われました。しんどかったです。もうちょっとできたかなと反省しています」

 チームでは、ホープ大内田葉月(修猷館高卒)、浦山亜子(大村工業高卒)も19歳。齋藤はニコニコ顔で言い切った。

 「次(札幌大会)は涼しいので、悔いのないよう、走り回ります」

かたや、“ねえさん”こと、28歳のOG堤ほの花もがんばっていた。試合後、アイスバス&シャワーのあと、涼しげな顔で「いや、疲れました」と笑った。

 「最後は勝って終わりたかったんですけど、相手のディフェンスがよかったですね。ある意味、13人、14人で戦えた大会だったかなと思います」

 いつもポジティブ。

 「まずからだをリカバリーして、次(札幌大会)は上を目指すだけですから。私は学生じゃないけど、学生らしくがんばって、優勝で締めくくりたいと思います。今度は楽しく、笑顔で会場を帰りたい」

 それにしても、若い! この存在感。いるだけで、チームの雰囲気が明るくなる。がんばるモチベーションは?と聞いた。

 「う~ん。ラグビーが楽しいからじゃないかな」

太陽のごとき笑顔で言葉を足す。

 「何かを倒したり、何かがうまくいったりすれば楽しいでしょ。ま、うまくいったと思えば、次はうまくいかなかったり、で、またうまくいったり、いろいろありますけど。やっぱり、奥が深いところがオモシロいですね」

 

◆最後に勝つのはニッタイダイ!

 

 これで太陽生命女子セブンズシリーズは、1戦目の熊谷大会が6位、2戦目の北九州大会は8位、この花園大会は6位となった。シリーズポイントは26点で総合7位。

 この順位は次のグランドファイナル札幌大会(8月17日・北海道・大和ハウスプレミストドーム=旧札幌ドーム)の組み合わせに影響するが、年間順位となる総合順位には特に影響はない。第3戦までのポイントは持ち越さず、札幌大会での総合順位決定トーナメントで順位が決まることなる。つまり、昨年までのフォーマットと違い、札幌大会に出場するどのチームにも優勝のチャンスがあることになる。

 古賀監督は、「ことしの方式は学生にとってはありがたい」と言う。

 「毎回、学びがあって、最後まで成長し続ける事ができますので。大会ごと、そう一喜一憂する必要がなくて済みます。最後に(順位を)ひっくり返そうという希望は残せますから」


 ここで、ひと呼吸。

 「この2週間、まずはリカバリーして、細かい修正をしていきたい。相手がどうこうではなくて、自分たちに矢印を向けていきます」

 そうなのだ、自分たちのラグビーとは、何よりマイボールを継続していくことだろう。基本に忠実、アタックもディフェンスのラインも崩れない。走り負けないこと。高いラグビーナレッジ(理解度)と集中力。たとえ1対1で後手を踏んでも、チームとして相手を凌駕する。

 そして、勝負のしぶとさ。相手に挑みかかる気概。

 All Out やるか、やるか。

 

 それでは、みなさん、ご唱和ください。声高らかに。

 「最後に勝つのはニッタイダイ!」

                                (松瀬学)

 
 

まっちゃん部長日記@明治記念館

 

 日本ラグビー協会は7月27日、女子ワールドカップ(W杯)イングランド大会(8月22日開幕)にのぞむ15人制日本代表メンバー32人を発表した。

 日本体育大学勢としては、学生がバックロー向來桜子、プロップ峰愛美、センター畑田桜子の3人、卒業生はプロップ小牧日菜多(東京山九フェニックス)、フッカー谷口琴美(横河武蔵野アルテミ・スターズ)、ロック櫻井綾乃(横河武蔵野アルテミ・スターズ)、バックロー細川恭子(三重パ―ルズ)、スタンドオフ山本実(YOKOHAMA・TKM)、センター小林花奈子(横河武蔵野アルテミ・スターズ)、フルバック松田凛日(東京山九フェニックス)の7人のトータル10人も選ばれた。

 日本代表は8月2日にイタリアに向けて出発し、8月9日にイタリア代表と対戦する。その後、ラグビー発祥の地、イングランド へ移動し、女子W杯に臨む。1次リーグC組の日本(世界ランキング11位)は24日にアイルランド(同5位)、31日にニュージーランド(同3位)、9月7日にスペイン(同13位)と対戦する。

 

 日本代表は27日午後、東京港区の明治記念館で壮行会にのぞんだ。ラグビー協会関係者や、日体大女子の古賀千尋監督ら所属チーム関係者、選手の保護者らが参加した。

私も参加し、モールのごとき、参加者の群れのすき間をすり抜け、栄えある日体大関係者の決意をこっそり聞いて回った。以下の通り。

 

【学生】

 ▽向來桜子

 「2度目のワールドカップなんですけど、1回目とは状況も環境も随分変わっているので、まずは自分らしく楽しみたいと思います。心強い(日体大生)2人と一緒に選ばれたのがうれしいです」

 ▽峰愛実

 「ワールドカップに選ばれてうれしく思っています。ここまで支えてくれた家族やチームメイト、たくさんの人に支えられて今まできたので、しっかり感謝の気持ちを持って、(W杯で)がんばってきたいと思います」

 ▽畑田桜子

 「ワールドカップのメンバーに選ばれたことをとてもうれしく思います。初めてのワールドカップなので、自分らしく、思い切りプレーしたいです」

 

【卒業生】

 ▽小牧日菜多

 「一緒にやってきた仲間と一緒にサクラフィフティーンのラグビーを体現してきたい。がんばってきます」

 ▽山本実

 「ベスト8に進出するのはもちろんなんですけど、サクラフィフティーンのラグビーをラグビー発祥の地のイングランドで見せ、現地の人々を魅了したいと思います。ちーさん(古賀千尋監督)から教わった日体ラグビーも披露してきたい。日体生がグラウンドにたくさんいるとプレーしやすいと思います」

 ▽松田凛日(7月26日のスペイン戦で左足を負傷。壮行会は松葉づえ姿で出席)

 「足のけがを治して、できるかぎりの準備を尽くしてがんばります」


 

 
 

まっちゃん部長日記@太陽生命女子セブンズ熊谷大会


 ◆古賀監督「選手はハダで感じることができた」

 

 酷暑、猛暑、炎暑。もう暑くて、暑くて。7人制女子ラグビーの年間王者を決める太陽生命ウイメンズセブンズシリーズの第1戦、熊谷大会が6月21日、22日、灼熱の埼玉・熊谷ラグビー場であった。選手にとっては、フライパンの上でプレーしているような暑さだっただろう。

 「暑かったですね」。6位スタートとなった日体大の古賀千尋監督はそう、声を絞り出した。空調の効いた部屋の冷たい壁に火照ったほおを付け、サバサバした口調で続けた。

 「大会を通じて、(シニアの強さを)ハダで感じることができました。どのくらいのプレーの質でやらないといけないのか、どのくらいのスピードでやらないといけないのか。学生がそれを体験できたことは収穫ですね」

 それにしても暑かった。暑過ぎた。古賀監督は「異常気象でしょうね、これ」と漏らした。この暑さの中、よく選手はがんばった。でかくて強いシニアチームにチャレンジし続けた。今年のチームスローガンが『All Out。やるか、やるか。』である。ふだんの練習で積み重ねてきたことに自信を持って、全てを出し切る。やり切るしかないとの意。

 「学生はオールアウトしましたか?」と聞けば、監督は明るく言い放った。

 「そりゃオールアウトはしていたでしょう。ふらふらになるまでやっていたので。十分していたと思いますよ、みんな」

 そして、言葉に自信を込めた。

 「次の北九州大会まで一ヶ月。そこまでに、すべての質を一段階、二段階、三段階レベルアップしていければいい。スピードアップもですね。質とスピードというところが今後のカギだと思います」

 

 ◆最後のグランドファイナル札幌大会で総合順位を決定

 

 このセブンズシリーズの開催時期とフォーマットは今年、大きく変わった。開催時期が第1戦は昨年より2カ月半遅くなり、最終第4戦がグランドファイナル札幌大会緯として8月17日に実施されることになった。結果、猛暑下の試合が多くなる。正直言って、選手ファーストではなかろう。

 フォーマットは、昨年の4大会の通算ポイントで総合順位を決める方式ではなく、ことしは最終第4戦をグランドファイナルとして、そこで総合順位決定トーナメントを行うことになった。第3戦までのポイントの合計数の上位8チームが札幌大会で総合順位決定トーナメントに進むことになる。つまり、上位8チームに食い込めば、札幌大会での優勝のチャンスは残ることになる。チーム力が急速にアップしていくだろう日体大にとっては有利な変更と言っていい。

 

 ◆37度。炎天下の5位決定戦。髙橋夢来が70㍍好走、谷山がトライ!

 

 ゲッ。陽射しが直撃する観客席でスマホの温度計を見れば、なんと「37度」となっていた。最終日の22日、日体大としては2日間で6試合目のファイナルマッチ、5位決定戦。すぐそばに陣取る日体大のノンメンバーや保護者たちの大声がグラウンドに降り注ぐ。

 「ニッタイダイ、ニッタイダイ、ニッタイダイ!」

 遠く離れた左側の観客席からは、黄色いYOKOHAMA TKMのTシャツを着た応援団のメガホンをたたく音が聞こえてくる。

 「ティーケーエム! ティーケーエム」

 うだる暑さの中、午後2時44分、キックオフ。

 TKMの主軸のフィジー代表、アカニシ・ソコイワサが何度も爆走する。でも、“ねえさん”ことOGの日本代表、堤ほの花(ディックソリューションエンジニアリング)らがしつこいタックルで前進を阻む。教育実習から戻った高橋夏未、ゲームキャプテンの持田音帆莉(ねおり)、闘志の塊の髙橋夢来(ゆらら)、そして日本代表の谷山三菜子がボールをうまくつないで反撃する。互角の展開が続く。

 前半4分過ぎ。自陣でスクラムから連続攻撃をされ、タックルポイントの右サイドを日体大OGの人羅美帆に突かれて先制トライを許した。

 日体大がすぐに反撃。自陣からボールをつなぎ、髙橋夢来が70メートル近くを好走した。ナイスラン! ゴールライン手前でソコイワサにボールを奪取されたが、その外国人選手に持田がナイスタックル。こぼれたボールを髙橋夢来が好捕し、内側にフォローした谷山にパス、そのまま右中間に走り込んだ。ゴールは決まらず、5-7で折り返した。

 

◆ハーフタイム「最後に勝つのはニッタイダイ」との檄も

 

 たった2分間のハーフタイム。

 グラウンドの日体大の円陣の上にはスカイブルーのでっかい日傘が差された。直径2.6メートル。ことしの夏の暑さ対策として古賀監督が購入した「チーさんのビッグパラソル」だった。選手たちは冷たい水やタオルでリフレッシュ。古賀監督はこう、檄を飛ばした。

「最後に勝つのはニッタイダイだよ」


 

◆日体らしいつなぎで1年生の藤原郁がトライ!

 

 後半、日体大はキックオフから攻めた。1分過ぎだった。マイボールのスクラムを押されながらも、SH役の高橋夏未がこぼれたボールをうまく拾い前に出た。谷山から髙橋夢来が鋭利するどいランでつないでいく。タックルを受けると、ボールを生かし、谷山から左にフォローした1年生の藤原郁(かおる=京都成章高)が左ライン際を脱兎のごとく走りきった。10-7と逆転した。

 だが、直後、持田のタックルをパワフルな走りで引きちぎったソコイワサが大幅ゲインし、これまた日体大OGの堀川侑愛が逆転トライをマークした。悔しいけれど、日体大OGはあちらこちらでがんばっているのだ。

 10-14でノーサイド。後半途中に交代出場した水野小暖(こはる)は言った。

「チーさんの言葉を信じて、勝つしかないと思ってプレーしました。勝てなかったけれど、私たちはここからぐんと成長します、絶対に」

 

◆円熟の堤ほの花「全然やれている部分はあった」

 

 この日の太陽のように明るい堤ほの花はいつだって元気だ。19日に28歳になったばかりだった。「暑過ぎました」と素っ頓狂な声を出した。

 「しかも最終戦が一番暑いからしんどかったですね」

 小柄でも、やはり堤がいると、チームに安定感が加わる。チーム力が一段、アップする。経験だろう、言葉には自信があふれている。

 「パワーでも、全然、やれている部分はあったんで。修正すれば、全然勝てる相手が増えてくるんじゃないかと思います。まあ、差があるチームもありましたけど、まだ先もあるので、がんばっていけば、もっとやれると思います」

 それにしても、タックルがいいですね、と声を掛ければ、パッと笑顔になった。

 「ありがとうございま~す。ディフェンスは自分の得意分野ですから。アタックも上手になりま~す」

 なんと表現すればいいのか。自然と周囲の空気を明るくするのだった。

 

◆準々決勝ではパ―ルズに一矢報いる。北海道バーバリアンズには快勝。

 

 一日目のプール戦は自衛隊体育学校PTS、横河武蔵野Artemi-Starsに連勝したが、3戦目の三重パールズに0-33で完敗した。

 2日目最終日では準々決勝でまたも三重パールズと対戦し、5-29で屈した。雪辱は成らなかったけれど、一矢(いっし)は報いた。PKからの速攻で谷山から堤、再び谷山とつなぎ、パスダミーで相手を振り切って、左中間に飛び込んだ。(パ―ルズが優勝)

 5-8位決定戦に回り、初戦の北海道バーバリアンズ・ディアナには42-17で快勝した。ふだんの練習で積み重ねてきた、日体大らしい走ってつなぐ「ランニングラグビー」が威力を発揮した。ひとり1人がギャップをついたり、ポジティブに仕掛けたりして、連携もとれていた。「いいぞ、日体大!」ときたもんだ。

 

◆谷山「悔しいです」

 

 すべての試合が終わった後のミックスゾーン。谷山は全国紙の記者のインタビューを受けた。ひたいから汗が流れ落ちる。エライもんだ。疲れながらも、ハキハキとした口調で応えていた。

 「自分でできたところと、できなかったところがはっきりしたと思います。ワイドに展開して得点につなぐことはできたので、そこは継続してやっていきたいなと思います。ディフェンスでも、アタックでも、コネクトの部分で反省点があったので、そこは修正していきたいなと思います。バーバリアンズ戦では自分たちのアタックができて、少し自信になりました」

 代表としての国際経験は力になっていますか?と聞かれると、谷山は「はい。そうですね」とうなずいた。流れる汗は止まらない。

 「でも、この大会でも外国人がいっぱいいて、試合のレベルはあまり変わらないと思っています。一戦一戦、自分のベストを尽くしていければいいと思います」

 インタビューがー終わる。どうだった?と声をかけると、少し顔をゆがめた。

 「悔しいです」

 

◆教育実習明けの高橋夏未「体重が3キロは落ちました」

 

 高橋夏未はやはり、タフである。3週間の教育実習明けでも運動量の多さとランのキレがいぶし銀の光を放った。「暑かった~」と明るく言った。

 「体重が3キロは落ちました。教育実習で練習は3週間ぐらいしていないので、それを考えたら、割と動いていましたよね。個人的には(チーム戦術を)ちゃんと理解して試合に臨めるのかどうか不安でしたけど・・・。チームの流れが悪かった時、その流れを変える言葉だったり、行動だったりで見せることができなかった。この経験を踏まえて、次は絶対、後悔しないよう、勝ちにこだわってやっていきま~す」

 

◆1年生の齋藤「勉強になりました」

 

 とくに1年生にとっては、よき経験となっただろう。杉本姫菜乃(栃木・國學院栃木高)の負傷は痛かったけれど、齋藤紗葉(すずは=関東学院六浦高)、浦山亜子(大村工高)、藤原にとってはよき“洗礼”となっただろう。

 齋藤は初々しかった。目がキラキラだ。大会の感想を聞けば、コロコロと笑った。

 「はい。勉強になりました。はい。フィジカルの差を感じました」

 

◆ゲーム主将の持田「次の大会ではぜんぶ勝ちます」

 

 冷たいアイスバスで生き返ったゲーム主将の持田もまた、開口一番、「暑かったですね」と笑顔で言った。 

 「2試合目(北海道バーバリアンズ戦)が一番、ニッタイらしい試合でした。FWが前に出て、アタックを仕掛けられたら、アグレッシブなニッタイらしいプレーができるんです。最後のTKM戦はできてないわけではないんですけど、ちょっとかみ合わないところがあって、(トライを)なかなか取り切れませんでした」

 第2戦の北九州大会まで1カ月ほど期間が空く。

 「どの試合も決して勝てないことはなかったと思います。1カ月、徹底的に練習して、次の大会ではぜんぶ、勝ちます。絶対に」

 いいぞ、いいぞ。その意気である。

 最後に聞いた。「オールアウトはできましたか?」と。

 「オールアウトはしたけれど、持っている力を全部は出し切れなかったと思います。う~ん。まだまだ、いけたな」

 学生チームは伸び代が大きい。まだ成長過程。この経験を糧とし、己自身にチャレンジを続けることができれば、チーム力が飛躍することになる。ワクワクするじゃないの。


(筆:松瀬学、写真:善場教喜さん)

 
 

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